「雪印バター飴」ペナントに続き、これは観光モノではなく企業モノのペナントです。
・310ｘ155ｍｍ、紙の台紙に黒のフロック加工（地）、白のフロック加工で文字・意匠を定着。
写真は、当時としては最先端的流行であった３Ｄ（立体〜ステレオ）写真です。地が紙というローコストな造りであることから、おそらく薬局の販促物として制作・使用されたペナントでしょう。
なお、このペナントには、地が白の色違いバリエーションがあります。
懐かしいですねえ、「ピンキーとキラーズ」。
1968年のデビュー曲「恋の季節」で大ヒットをスッ飛ばしたグループです。
その時代的な背景についてはすでに他所で多く語られているところなので省きますが、まあ、その人気たるや現代のアイドルとは比較にならない度合いであったことは確かです。大晦日の夜は家族そろって「ＮＨＫ・紅白歌合戦」の時代ですからねえ。当時の人気者は老若男女によってこぞってもてはやされ、いわば国民的な人気だったのです。
なにより、商品名よりもタレントの名前が優先されているところに、その人気ぶりが象徴されているといえるでしょう。
さて、このペナント、黒地に白の意匠、写真のバックに赤を使うという対称色・３色の色彩設計が実にしっかりとしていて、とても垢抜けた印象です。「ピンキラ」のモノトーンの衣裳（パンツはいわゆる「パンタロン」）・山高帽というコーディネーションを巧みに取り込んでいるんですね。左の白いドットの並びも、実に可愛らしい。
サイズとしては小品なペナントですが、デザインは企業モノらしい垢抜けたところがとても印象的な一枚です。また、テーマの知名度の割には滅多にお眼にかかることのできないウルトラ・レア級のペナントでもあります。
■参考 興和グループ（オフィシャル・外部） http://www.kowa.co.jp/index.htm
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第三次展示室